オセロから学んでみる
今回はシンプルな対戦ゲームの中から”オセロ”を取り上げてみたいと思います。
ちなみに”オセロ”という呼び名は商標登録されていて、正式には”リバーシ”と言った方が正しいかもしれないですが、ややこしいので”オセロ”で突き通します。
オセロは”シンプルで奥深い”まさにこの言葉がピッタリのゲームだと思います。
細かいルールを省けば大体以下を知っていればプレイ出来そうです。
- 盤面は8×8。
- コマは白と黒の2種類。
- 初期配置は中心に白2個黒2個をXに置く。(これは絵が無いと分かりづらいかも。。)
- 黒番⇒白番と石を交互に打っていって相手の石を挟むと自分の石に変わる。
- 勝利条件は石の多い方となる。
“A minute to learn, a lifetime to master”(覚えるのに1分、極めるのは一生)
このキャッチコピーの名に恥じない分かりやすさですね。
また”オセロ”は”二人零和有限確定完全情報ゲーム”というジャンルに属します。
二人零和有限確定完全情報ゲーム(ふたり れいわ ゆうげん かくてい かんぜんじょうほう ゲーム)は、ゲーム理論によるゲームの分類のひとつである。チェス・将棋[1]・チェッカー・オセロ・石取りゲーム(ニム)・囲碁・囲連星・連珠・五目並べ・三目並べ(○×ゲーム)・マンカラなど、偶然(運)に左右されないゲームが相当する。
※Wikipediaより抜粋
つまり二人対戦、その中でも全ての情報が盤面上に公開されているゲームの事です。
突き詰めていけば運の要素が一切無いゲームという事ですね。
またこのコンピュータ時代をもってしても未だ完全解明されていないという点も驚きです。
※6×6に関しては解明されて”後手必勝”との結論が出ています。
”オセロの奥深さ”VS”コンピュータの解析力”というのも今後の楽しみの1つですね。
オセロの何が凄い?
と、ここまで”オセロ”について簡単に解説しましたが、他にもシンプルなゲームはありますし、奥深いゲームはあります。
じゃあ何でオセロを取り上げたかというと、個人的に最も”シンプル⇔奥深い”の差が大きいゲームだと思っているからです。
あの限られたルールの中、1973年に発売されて以来、様々なテクニック、戦略が世に生まれています。
分かりやすい例で言うと”角を取ればひっくり返されないから有利”というテクニックがあります。
またそこから派生して
”相手に角を取られやすくなるから角の隣に置くのは危険”
”打てる場所が少ないと角の隣に置かされるから危険”
等、様々な戦略に繋がっていきます。
”ルールという種を植えたら、戦略という葉っぱが成長していった”という感覚でしょうか。
きっとオセロを生み出した製作者さんはさぞかし昂ぶった事でしょう(謎)
かくいう私も”シンプルで奥深い”を目指して作ったゲームがあります。
【iQパネル~重ねる脳トレパズル~】
限界までルールを削ぎ落とし、プレイしている内に”高スコアを出すためのテクニックが自然に生まれてくる”という感覚が若干垣間見えたゲームです。
”iQパネル”を含めた過去のリリース作品については、どこかのタイミングで専用の記事で紹介したいと思っています。
最後に
”複雑なルール”で、”複雑な面白さ”のゲームは沢山あります。
それが悪いというワケではありません。むしろそういう作品をプレイするのは大好きです。
ただ個人開発でそこを目指すのは中々ハードルが高いのも事実です。
そんな時はシンプルで奥深いゲームに焦点を当ててアイデアを考えてみてはいかがでしょうか?
シンプルなルールのみ実装し、あとは勝手に戦略が生まれてくる。
漫画家のいう「キャラが勝手に動き出す」という感覚に似ているのかもしれません。
そんなゲームが生まれてくる事を期待して、最後に”レオナルド・ダ・ヴィンチ”のこの言葉を送りたいと思います。
”単純であることは、究極の洗練である”