オバケから逃げてダイヤを集めろ!「クエリちゃんのお化け屋敷探検」を斬る!


じぶんコインにて「ゲームに対してアドバイスをもらう権利」を
購入して頂いたので僭越ながらアドバイスをさせて頂きます。

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■ゲーム名
クエリちゃんのお化け屋敷探検
https://unityroom.com/games/unity1week_1

※以下公開ページから抜粋

■操作方法
移動 : 方向キー

■紹介文
まっくらなお化け屋敷でライト片手に宝を探そう!
お化けにつかまるかダイヤを制限時間10秒以内に見つけることができなければゲームオーバー!
ダイヤを手に入れれば制限時間がリセット!
コインを取れば制限時間が1秒回復&スコアがアップするぞ!
ダイヤを取れば取るほどお化けの数が増えていくからご用心…

■攻略のコツ
①コインを取ろう!
制限時間が1秒回復することで、探索時間を更に増やせるぞ!
更に、スコアも上がるのでランキングも上位を狙いやすくなる!

②敵の場所を把握しよう!
ダイヤばかりを探していると、いきなり敵が現れてつかまってしまうことも!
周りをライトで照らして、敵の場所を把握して移動しよう!

今回取り上げるゲームはunity1weekというイベントに投稿されている作品だ。
unity1weekというのは「1週間でゲームを作ろう」という企画である。
今回のお題は「10」。全てのゲームが10に関連するゲームとなっている。

まず可愛い女の子(プレイヤー)と敵(オバケ)という分かりやすい設定。
おばけ屋敷をライトで見回しながら移動、敵に捕まるとゲームオーバーというのも直感的で良いと思った。

気になったのは「コイン」「ダイヤ」というアイテム、
そして「10秒でダイヤを見つけられないとゲームオーバー」という部分だ。
ここは作者都合というか仕様としての納得感が薄いと感じた。

まずコイン。
・1つGETするごとにスコア30点、1秒回復。
コインはあくまでスコアアップのみで良いように思った。
というのも1秒回復というのがどうしても取ってつけたように感じてしまったのだ。
もし時間回復系のアイテムを追加するのであれば仕様的に納得行くアイテムにしたい。
例えば「10秒で毒ガスが充満してゲームオーバー」という設定にして、それを防ぐためにガスマスクを取ると秒数回復するなどだ。
アイテムの効果を絞る事で「コインでスコアアップを狙うか」「ガスマスクで時間回復するか」をユーザーに選択させるというワケだ。

次にダイヤ。
・1つGETするごとにスコア100点、時間が10秒にリセット。
「何故ダイヤなのか?何故取ると時間がリセットされるのか?」という部分が気になった。
ダイヤというのはイメージ的には高価なアイテムなので、ステージリセット用のアイテムとしてはあまり適さない。

例えばダイヤではなく扉に変更して「おばけから逃げ切って次のフロアへ移動する」という設定にしてはどうだろう。
この方が直感的でゲームの核となっている「逃げる」という部分とのシナジーも高くなる。
また進んだ先のフロアで通路や敵、ギミックなどが変化していけば、かなり拡張性の高いゲームになるだろう。

これらアイテムを取得した時の演出が全く無いのも寂しいと感じた。
コインをGETした時に「+30」などのテキストポップアップを表示するだけで、コインやダイヤの価値を簡単に表現できて取得感も増す。
他にもキラキラしたGETエフェクトを出したり、コインがスコアに吸い込まれる動きをしたり、工夫すれば爽快感は何倍にも増やせるだろう。

次に「10秒でダイヤを見つけられないとゲームオーバー」という部分。
「気付いたらタイムが切れていた」というパターンが多く不親切に感じてしまった。
まず秒数を数字だけではなくゲージとしても表示し、視野角の外からでも大体の残り時間を把握できるようにしておきたい。
そして3~5秒ぐらい前から画面を点滅させる、音を鳴らす、秒数を大きく表示する、などでゲームオーバー直前な事を知らせて欲しい。
残り時間を逐一気にしながらプレイするのは結構なストレスに繋がるので、それを軽減させてあげるのは大事なポイントだ。

また10秒でいきなりゲームオーバーになるのではなく「10秒経ったらおばけが一気に増える」なんてするのも面白いかもしれない。
その方がプレイヤーが足掻く猶予も生まれるし、その中でダイヤまでたどり着いた時の達成感も跳ね上がる。
ゲームオーバー直前というのは本能的に人間の集中力が最も発揮されるタイミングなので一瞬で終わらせずに大事にしていきたい。

ゲームオーバー時の演出に関しても少し寂しいと感じた。
せっかくお化け屋敷という要素があるので、敵に捕まった時にアップになってホラーチックな演出があっても良かった。
叫び声にはかなりホラー感があったのでグラフィックもそれに合わせてやるワケだ。

そして最も気になったのが「視認性の悪さ」。これが何より辛かった。
全体的に白黒をベースにしているので、ぱっと見の判断がしづらい。
ダイヤを青、コインを黄色、敵を赤に寄せるだけでも大分遊びやすくなるだろう。

視野も前方以外はほとんど見えない。(もちろんそういう意図のゲームというのは重々承知したうえで)
横からおばけが来ると反応する間もなくゲームオーバーだ。もう一周りほど自分の周りの光の半径を大きくしても良いと思う。
具体的には敵が横から現れたとして、認識後0.2秒経過したぐらいにプレイヤーに接触するイメージだ。
この0.2秒というのは反射神経の限界速度と言われている。
0.2~0.3秒ぐらいの猶予があれば思わぬ方向からおばけが来ても「ヒィ!」と思いながら逆側に逃げられる可能性が出てくる。
今のままだと「あ!」と思うと同時に即ゲームオーバーになってしまうため、ギリギリしのいだ感が全く感じられない。

また移動とライトが同じ方向になっている仕様もメリット・デメリット両方あるなと感じた。
メリットとしてはやはり操作がシンプルになること。
デメリットとしてはライトを見回す時に移動も同時に行われてしまうことだ。
操作が複雑になってしまうが「移動は十字キー、ライトはマウスで操作」なんてのも面白いかもしれない。
FPSで移動とカメラを別々に操作しているイメージに近い。
これなら「移動」と「ライトで見回す」が無理なく同時に行えるので快適な操作感になるだろう。

またこのゲームには「敵が増えた時に一定時間明るくなる」というシステムがある。
ゲーム性を根本から否定してしまうようだが、この状態でのプレイが一番楽しかった(笑)
自分の好みが「操作性はストレスフリー、難易度調整は他の部分で」というのがあるからかもしれない。
しかし流石に「暗い中探検する」というのがゲームの核になっているためここは大事にした方が良いだろう。
画面の暗さは活かしたまま視認性、操作性を改善する方向(前述の視野角を広げるなど)で調整するのが妥当だろう。

全体的な難易度調整は非常に良いと思った。
序盤は数秒~数十秒ぐらいでゲームオーバーになりつつ、慣れてくると数分遊べるようになってくる。
そして敵の数が徐々に増えていくため、ずっと続くことがないようにも作られている。
ただ後半はリスクの割に点数が伸びないので、進んでいくに従って点数の上げ幅を増やしていっても良いかもしれないなとは思った。
現在の仕様だとダイヤを取って難易度が上がってしまう前にどれだけコインを取得できたかがスコアアップの主軸になってしまうからだ。

そして良くも悪くも「緊張状態がずっと続くゲーム」だった。
おばけ屋敷という緊張状態を演出しているとは思うのだが、こういった集中力を使うゲームは緊張と緩和を利用するのも手だ。
例えば「ダイヤを取った後は敵が初期位置に戻り、画面が一瞬明るくなる」等、ゲーム内で集中力を緩められる瞬間をあえて作るワケだ。
こうしてあげる事で長時間プレイしても疲れづらい、メリハリの付いたゲームとなる。
前述した「フロアを移動する形式」にすれば自然と一息付けるので益々アリかもしれない(笑)

あとこれは個人的な希望だが、オンラインで複数人の同時プレイが遊べたら非常に面白くなるなと思った。
その場合、敵を避けながらコイン、ダイヤの取り合いをしてスコアを競うのがベースとなる。
敵に当たってしまうとオバケになって今度は敵プレイヤーとして邪魔をする(ボンバーマンでいうみそボン)なんてのもアリだ。
全員がオバケになった時点でスコアが最も高いプレイヤーが勝者となる。
他の人が当てたライトのおかげで道筋が見えたりするのもシングルプレイと違って面白そうだ。
対人戦となればアイテムも色々追加したい。
ライトが一定時間で切れる仕様にして電池を取るとライトが再度付くようにしたり、パワーアップアイテムを取ると照射範囲が広がったり、敵を倒す(動きを止める)事が出来ても面白そうだ。

おっと、これ以上書くと全然違うゲームの話になってしまいそうなのでそろそろ止めておくとしよう(笑)

とまぁそんな感じで気になった部分を色々と書かせて頂いた。
ぜひ今後の制作に役立ててもらえれば幸いである。

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